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5月19日(日):曇りのち雨
 昨日部屋を代わったが騒音で寝付きが悪く,午前4時前から早朝探鳥のカメラマンが廊下をドタドタと歩くので目覚め,5時前からは朝食の準備で厨房が騒がしく睡眠を妨げられました。5日間連続の睡眠不足繊細な体は崩壊寸前です。それでも,痛いくるぶしを庇いながら朝食前に散歩したのですがどうも体調がおかしい
 6:44目にしたのはウグイスだけです。今回の舳倉島ではウグイスの鳴き声が多いのですがなかなか姿を見せず,撮影するために粘ったのはヤマフジに止まって鳴くウグイスでしたが撮影できませんでした。
 7時過ぎに少しだけ朝食を食べ部屋に戻ると倦怠感と吐き気が始まりました。疲労困憊で体力的限界に達し布団に潜り込みました。とうとうダウンです。過去の舳倉島遠征では,寒さと野鳥が居なくて昼食後に昼寝をしたことはあるのですが,朝食後寝込むのは初めてです。布団の中で鬱々としていると9時半頃になり,少し体力が回復したので出かけることにしました。

 10時前に野鳥観察舎に行くと野鳥カメラマンのMさん一人が居ました。「野鳥が少ないですね。」の舳倉島流挨拶を交わし,何か出てくるかと待ったのですが昨夕とうって変わってカシラダカしか出ません。そして,そこ来られたBWから「ヒメイソヒヨが出ている。」との話を聞いたのですが,Mさんからは「1昨年撮影されているのなら,行かない方が良い。出現場所が悪いので。」と言われたので,Mさんと野鳥観察舎に居残ります。次に,他のカメラマンが来られ「西海岸で夏羽の綺麗なカラシラサギが出ている。」との話があり,その画像を見られたMさんは撮影に行かれました。その場所はここから遠く,歩くのが辛いのと,水鳥なので珍鳥でもパスです。
 一人で野鳥観察舎にいると,別行動していた同行の人から「ヒメイソヒヨが餌付いたようだ。」との情報を頂く。

 どうしようかと暫く考えたが,この場所にずっと居ても珍しい野鳥は出そうにないので行くことにしました。ヒメイソヒヨ出現場所は龍神池を通り過ぎた北海岸側だと思っていたので島の外周道路を歩いたのですが場所が判りません。すれ違ったカメラマンにその場所を聞くと,「道路から柵の中に入って撮影している。」と教えられ,その場所に行けました。
 
 その場所では,舳倉島にいる全カメラマンが集まった様なスゴイ賑わいようです。先ず目にしたのは,青い色の薄いオオルリであり,松の木に邪魔されながら10:46何とか撮影しました。

 撮影中に誰かが「チョウセンオオルリ」と言っていたのですが,そのような名前のオオルリは聞いたことが無く,取り敢えず撮影だけはしておきました。

 帰宅後に確認すると,オオルリの亜種で”チョウセンオオルリ”が居ることが判り,ライファーの撮影となりました。
 松の木に邪魔をされてカメラをセットする場所が無く,ヒメイソヒヨは少し遠い松の木に止まるので見つけられず,他のカメラマンのシャッター音を聞きながら,「是非とも撮影したいとは思わなかったが,私だけが撮影できないのは悔しい。」と思いながらイライラしていました。
 11:13やっと私の位置からでもヒメイソヒヨが見られるようになり撮影出来てヤレヤレです。
 その内に,ヒメイソヒヨの撮影に飽きたのかカメラマンが場所を空けてくれたので正面にカメラをセット出来ました。
 この場所で撮影できるように,数人の人(舳倉島で良く顔を見かける人達)が,早朝から松の木の手前の草むらに発泡スチロールを敷いて,その上に多量の餌を蒔いてヒメイソヒヨを呼んでいたのでした。(お疲れさまでした。)ヒメイソヒヨは時々,オオルリを追い払うように姿を見せて餌を食べるのですが,背景が悪すぎて撮影しません。
 餌を食べるとヒメイソヒヨは松の木で休憩するので,その時に撮影するのです。
 とうとう,昼を過ぎた頃から雨が降り出したので,カメラに防水シートを被せてヒメイソヒヨを待ちます。
12:05相変わらずヒメイソヒヨは良い場所に出てくれません。
 その内に野鳥カメラマンのMさんも来られ,ヒメイソヒヨが岩に止まりやすい様に細工します。雨が降り出したので多くのカメラマンは松の木止まりのヒメイソヒヨを撮影したのに満足してか撤収を始めました。私は,岩に止まった背景の抜けたヒメイソヒヨが欲しく傘をさしながら待ちました。雨が降るとヌカカの攻撃が激しくなり,首や胸,脚を刺されました。
 ヌカカの攻撃に耐えながら待っていると,12:53チョウセンオオルリが岩の上に止まりました。

 オオルリが岩の上に止まるようになると,それを追い払うように13:38ヒメイソヒヨが岩の上に止まりました。
 使用レンズが400mmF5.6だったこともあり,背景の暈けが少ないのですがグリーンの背景で撮影出来ました。そして,雨の中の撮影なのでヒメイソヒヨ本来の色が出ました。

 雨が降り続くので,次の飛来を待つ気が起こらずこの日の撮影は終了しました。

 カメラを担いで民宿に戻ろうとするのですが右足だけでなく,左足のくるぶしまでが痛くなってきて歩行困難です。両足を引きずりながら歩くので疲れて,民宿まで歩くことが出来ず椅子を出して屡々座り込みます。軽量の撮影機材を担いで,これぐらいの距離が歩けなくなっては「もう舳倉島遠征は無理だ!!」と思いながら,14:30やっと宿に到着です。
 雨が降っているので撮影を止めた人が早々に民宿に戻っており,体を休めるために入浴しようとしたら5人待ちとなっていました。