写真展示:・野鳥の聖地:舳倉島

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 2006年以来,毎年のように野鳥撮影のために舳倉島に出かけています。舳倉島は輪島港の北方約50kmに位置し,周囲約5km海抜12.4mの平坦な島です。絶海の孤島であるため厳しい日本海の荒波のを直接受け,複雑な入り江や北西側の海岸は高さ10mにおよぶ断崖がつらなります。絶好の漁場であり夏には海女たちがアワビやサザエをとるため海に潜ります。また,バードウォッチングの聖地であり,日本でここでしか見られない渡り鳥も多いです。島へは定期船が一日一往復していますが,欠航が多く予定を組むのが大変です。 


番号 写 真 コメント
撮影日:2011年5月11日
場所:輪島道の駅
コメント:舳倉島探鳥のスタートは金沢から車で2時間の輪島道の駅からです。
大学時代(40年以上前)の能登半島旅行時には鉄道が来ていましたが,今はバスの発着場です。
撮影日:2011年5月12日
場所:へぐら航路株式会社(輪島)
コメント:輪島沖合50kmの舳倉島に行くにはへぐら航路を利用します。
舳倉島へは1日1便の定期船が出ており,舳倉島からの復路出航時間は季節により異なります。
 この航路は天候により欠航が多く,(天候の安定した5月でも欠航率は20〜30%です。)運航・欠航の決定は7:30です。乗船券販売窓口付近に,その札が掛けられます。
 これまで,8回舳倉島に渡っていますが往路では欠航の憂き目にあっていません。毎回,欠航にならないかと,イライラ心配しながら7:30を待つのです。
撮影日:2011年5月日
場所:輪島港
コメント:この日は午後から海が荒れるとのことで,多くの漁船が港に係留されていました。
因みに,へぐら航路の欠航条件は波高2m,風速10m/S以上です。
撮影日:2011年5月12日
場所:「ニューへぐら」輪島港にて
コメント:全長:37m,幅:6.5m,総トン:102t,旅客定員:119名の高速艇で輪島⇔舳倉島区間を1時間30分で運航しています。
 1階はシート席,船底は座敷になっております。
小型の高速船なので,殆どの運航で日本海の荒海では上下,前後,左右に良く揺れます。船に弱い方には非常に辛い1.5時間となりますが,島に到着すると野鳥天国です。
なお,この日は午後から海が荒れるとのことで「突っ返し運航」(通常,定期船は10:30に島に到着して,15時に島を出航するのですが,突っ返しになると11時出航となります。)
撮影日:2007年5月7日
場所:輪島湾
コメント:定期船は乗船締め切りが8:50であり,毎回定刻の9時より5分前に輪島港を離れます。
 波が高い日は,この辺りから船が揺れるので船の弱い方は,*!★が始まります。これまで,往復で16回乗船しており,船酔いで気分が悪いのは度々ありますが,*!★は2回だけです。因みに,へぐら航路以外でも多くの船に乗っていますが,*!★したことはありませんでした。
この画像は2007年度分ですが,2011年は突っ返し運航となっており,かなり揺れました。
撮影日:2007年5月7日
場所:七ツ島(波の静かな日)
コメント:七ツ島に近づくに従いオオミズナキドリが海上を飛翔し始めます。波の静かな日には屋上デッキから水鳥の撮影ができますが,これまで往路8回のうちデッキから撮影したのは1回だけでした。(デッキに立っていて揺れで船から落ちそうになり,慌てて船室に戻った事もありました。)
 船が揺れるときは座席に座って倒れないように,肘掛けにしがみついているときもあり,大波で船が空中に放り上げられスクリューが空回りしている音が聞こえ,船底が海面に叩きつけられるので腰痛持ちの私には辛い航海となります。
@A 撮影日:2011年5月14日
場所:民宿「つかさ」
コメント:舳倉島には2件の民宿(姉妹で経営)がありますが,野鳥カメラマンの急増により宿泊予約が難しくなっています。ゴールデンウイークの予約は前年からしておく必要があります。
 私は定宿を「つかさ」としており,予約電話を入れると女将さんの携帯に転送されます。
 民宿では野鳥カメラマン(季節によっては釣り客)の荷物が多いのでリヤカーが用意されており,港⇔民宿間を利用します。
@B 撮影日:2011年5月14日
場所:「つかさ」の前の草地
コメント:「つかさ」の前には手入れされた草地があり,簡易の水場も作られており,色んな野鳥が水飲みに来ます。また,この草地に多くの野鳥カメラマンが餌を蒔くので野鳥が集まって来るので,椅子に座って待っていると近くまで野鳥が来てくれます。
 この場所ではアトリ,カワラヒワ,シメ,イカル,マヒワ,コイカル等が集まっており,珍しい野鳥としてはシロハラホオジロ,キマユホオジロ,ヒメコウテンシ,シマノジコ,コホオアカを撮影したことがあります。
@C 撮影日:2011年5月14日
場所:「つかさ」の近くの草地
コメント:この場所も,「つかさ」から近く色んな野鳥との出逢いがあるので,探鳥する必要があります。
 この場所では,コヒバリ,ヒメコウテンシ,シマノジコ,オオヒバリ等を撮影したことがあります。
@D 撮影日:2011年5月14日
場所:「つかさ」の近くの草地
コメント:この場所も,「つかさ」から近く色んな野鳥との出逢いがあるので,探鳥する必要があります。
 この場所では,ムシクイ類,ノビタキ,ムギマキ,マヒワ,ベニヒワ,コホオアカ等を撮影したことがあり,シマアオジが良く姿を見せる場所です。
A 撮影日:2011年5月14日
場所:東海岸沿いの道
コメント:舳倉島の外周道路であり,1周すると4km足らずなので1時間ほどで歩けます。
 反時計方向に歩くと,この付近から民家はなくなります。
B 撮影日:2007年10月24日
場所:東海岸
コメント:東海岸は朝日の撮影ポイントです。天気が良ければ能登半島を望むことが出来ます。
B 撮影日:2007年10月25日
場所:東海岸
コメント:珍しく撮影できた達磨太陽です。
B 撮影日:2008年5月12日
場所:東海岸
コメント:雲が立ちこめていましたが,朝陽の光が幻想的でした。
B 撮影日:2008年5月12日
場所:東海岸
コメント:朝陽が幻想的です。この日の海は静でへぐら航路は運航しました。
CA 撮影日:2011年5月14日
場所:恵比寿神社
コメント:恵比須神社は島の北東に位置し,安山岩の1枚岩が折り重な綺麗な板状節理の頂上に神社がそびえ建っています。この神社は,漁業繁栄の神を祭っているそうだ。
 そのすぐ傍にはケルンと呼ばれる石積みが多く見られます。島内には70あまりのケルンがあり,石を積むことが竜神様の供養となってエゴ草がたくさん採れるようになる言い伝えられています。また,江戸時代に起きた海難事故のあと,低い島を少しでも高く見せて海上からの標識になるように積み上げたとも言われています。
ケルンは単なる石積みではなく,貴重な歴史的財産である。安易に手を触れたり動かさないこと。 
CB 撮影日:2011年5月14日
場所:外周道路
コメント:竜神池に向かって島の外周を1周する道路で,夏になると背丈以上の草が茂ります。
 舳倉島は日本海の孤島なので風がきつい日が多く,風が強いと歩きにくい道です。
CC 撮影日:2011年5月14日
場所:灯台等
コメント:外周道路を竜神池に向かって歩いていると左側に(左から)無線方位信号所のアンテナ,電波塔,灯台が見えてきます。
 無線方位信号所は,灯台に併設されていて,特定の無線電波を発して付近の船舶に方位や位置を伝え,その航行を補助するものです。
 舳倉島のものは中波標識局で,以前は灯台からの気象情報と共に活用されていましたが,灯台守が舳倉島に常駐しなくなった現在では運用が廃止されているようです。
CD 撮影日:2006年5月11日
場所:日本海
コメント:舳倉島近海の海は綺麗です。しかし,海は荒れた日が多いです。
CD 撮影日:2008年5月13日
場所:日本海
コメント:岩場に大きな波が打ち寄せる中をウミネコが飛んでいました。この様な日は,へぐら航路は欠航となっています。
CD 撮影日:2008年5月13日
場所:日本海
コメント:波が高いです。この様な日は風も強く,外周道路を歩くのはしんどいです。
DA 撮影日:2011年5月14日
場所:灯台等
コメント:松林の向こうには(左より)電波塔,舳倉島灯台,へぐら愛ランドタワー(島中央付近で給水塔を利用した「へぐら愛ランドタワー」は5階建てで,島内を一望できるスポット。日中は誰でも無料で入ることができます。しかし,一度も入ったことがありませんが。)が見えます。
DB 撮影日:2011年5月14日
場所:外周道路
コメント:龍神池に向かって歩く島の外周道路です。
DC 撮影日:2011年5月14日
場所:北西海岸
コメント:舳倉島の北西に岬がある。
2010年この場所にてヤマショウビンを撮影しました。
EA 撮影日:2011年5月14日
場所:観音堂
コメント:『藩政末期に一旭上人という僧が島にやって来て毎晩観音堂に島民を集めて説教をしていた。ところが,いつも末座に若い女がじっと聞き入っているので,ある晩上人がたずねると,女は「私はこの池に棲む竜なのです。難破船の錨の毒にあたって死んだのですが,未だに成仏できずにいます。どうか助けて下さい。」と涙を流して頼むのだった。
EB 撮影日:2011年5月14日
場所:竜神池
コメント:そこで,翌朝島民が池の水をくみ上げたところ池の底から大小二体の骨が見つかった。骨は樽四杯分にもなった。この母子の竜骨は,法蔵寺分院に葬られた。人々は父親の竜が現在も近くの海に生息していると考え神と祭って無他神社とした。
 この竜神池は周囲約180mあり,底が竜宮城に通じていて決して水が枯れることは無いと言われている。
 竜神池は,島で唯一の淡水池であり多くの野鳥が水を求めてやってきます。
 珍しい野鳥として,オガワコマドリ,キガシラセキレイ,ツメナガセキレイ,色んなツバメ等の情報があります。
EC 撮影日:2011年5月14日
場所:北海岸
コメント:竜神池近くの北海岸です。
F 撮影日:2011年5月14日
場所:金比羅神社
コメント:金比羅神社は,島にある七つの小宮の一つで航海安全を祈った島民のよりどころだそうです。
GA 撮影日:2011年5月14日
場所:保育園跡
コメント:舳倉診療所裏に保育園跡の遊具が残っています。水場に近いので,色んな野鳥がやってきます。
GB 撮影日:2011年5月日
場所:松林の三叉路
コメント:右に行くと竜神池,左に行くと西海岸に行くことが出来ます。この松林ではムギマキやキビタキ,ムシクイを沢山目にします。また,松にはトケン類が良く止まります。2011年にはコウライウグイスも居ました。
GC 撮影日:2011年5月14日
場所:舳倉診療所
コメント:半年交代で研修医が島に駐在しています。この島に派遣されると,野鳥病に感染されるようで毎年若い医師と出会います。
GD 撮影日:2011年5月14日
場所:野鳥観察舎
コメント:舳倉診療所の左奥に野鳥観察舎があります。舳倉島は海に囲まれた小さな島なので真水が少なく,この観察舎に多くの野鳥が集まります。
GD 撮影日:2011年5月14日
場所:野鳥観察舎
コメント:観察舎内にある水場です。舳倉島を訪れた場合に,必ず1日1回以上観察舎に行きます。
GE 撮影日:2011年5月日
場所:公衆トイレ
コメント:島には2箇所の公衆トイレもあります。このトイレは舳倉診療所の右側にあります。和式しかないですが水洗です。ここは島の方々が交代で掃除して下さっているので,いつも清潔です。
 また,もう1箇所は港の近くにあります。
HA 撮影日:2011年5月14日
場所:島横断道路
コメント:この道は,2008年までは両側に篠竹が茂った細い地道で,野鳥が沢山出る道でした。
 しかし,2009年に防火帯として道幅が8mまで拡張され,中央部3m程が舗装されました。2009年5月に,この道を通った時はあまりの変貌に唖然とし,もう珍鳥との遭遇は無くなるだろうと思いました。
 でも,1年以上経過すると篠竹や草が茂り初めて道幅が狭くなりました。
HB 撮影日:2011年5月14日
場所:餌付け場所
コメント:島横断道路の篠竹の林には,数カ所の餌付け場所が作られています。
 この様な場所では,シマゴマ,コマドリ,シロハラホオジロ,クロジ,コルリ,ノゴマ,カラアカハラ,トラツグミ等多くの野鳥が撮影できます。
HC 撮影日:2011年5月14日
場所:野鳥銀座の三叉路
コメント:島の横断道路には珍鳥の出現が多い三叉路があります。この場所も8m道路に拡張されましたが,その後ヤイロチョウやヒメイソヒヨ等の珍鳥が出ました。
HC 撮影日:2008年5月11日
場所:旧島横断道路
コメント:2008年までは,島横断道路はこの世に狭い地道でした。
 この時はミゾゴイが歩いていました。
HD 撮影日:2011年5月14日
場所:島横断道路
コメント:横断道路三叉路から西海岸に向かう道
I 撮影日:2011年5月14日
場所:島横断道路
コメント:島横断道路を突き抜けると西海岸に出ます。
JA 撮影日:2011年5月14日
場所:シラスナ遺跡
コメント:シラスナ遺跡は,8世紀ごろの奈良時代,平安時代の遺跡が出土し,奈良時代の貝塚も残,ているようです。アシカや牛の骨も大量に出土しています。アシカの骨が出土するのは, ここで昔明治初年までアシカ猟が行われていたからのようです。大量に出土した牛の骨ですが,畜神を祓う殺牛祭神儀式が奈良時代の舳倉島で行われていたことを示唆しているとも言われています。
 2011ねん,この場所ではヒメイソヒヨとコウライウグイスが出ていました。
JB 撮影日:2011年5月日
場所:NTT電波塔
コメント:島横断道路の西海岸側からNTTの電波塔が見えます。NTT電波塔の手前を右に曲がると,色んな野鳥がでる道があります。
 2011年には,ヒメイソヒヨの雌,ムギマキ,オオルリ,キビタキ等が出ていました。
JC 撮影日:2011年5月11日
場所:西海岸
コメント:この日も海が荒れており,へぐら航路は欠航でした。
JD 撮影日:2011年5月14日
場所:西海岸
コメント:
JE 撮影日:2011年5月14日
場所:奥津比盗_社
コメント:舳倉島には八つの神社があります。その総本社は奥津比盗_社で,田心姫命を祀り延喜式(平安時代の儀式や制度の律令を記した法典)内の古社として知られています。そんな奥津比盗_社は江戸時代の初期に,島内伊勢神社の地(島の北東部)から現在地(島の南西部)に遷座されたと言われています。
 この,写真を撮影した場所ではオガワコマドリを撮影したことがあります。
JF 撮影日:2011年5月14日
場所:西海岸
コメント:この付近は,外周道路が海岸線に近くなっています。
K 撮影日:2011年5月14日
場所:交番
コメント:2011年5月8日までの大型連休と梅雨明 け後から8月14日までの期間中,駐在所員が住民の安全を守り,観光客のトラブル防止 に努めるそうです。
LA 撮影日:2011年5月14日
場所:分校
コメント:正式名称は「輪島市立鳳至小学校・上野台中学校舳倉島分校」です。校門の左側には「小学校」,右側には「中学校」の名称が書かれてあります。2005年度から休校になり,夏季だけの開校となったのですが,2009年よりは休校のままでした。そのため,グランドに草が生え放題となってしまっています。

LB 撮影日:2011年5月14日
場所:校庭
コメント:2008年までは,校庭にホオジロ類やノジコ,オオルリ,キビタキ,アマサギ等沢山の野鳥が居て楽しい場所でした。オウチュウも此処で撮影しました。その一方,ヌカガが多い場所で油断すると刺されて,夜眠れないぐらい痒くなります。
 2009年の島横断道路の拡張工事の際に,機材置き場となって,その後不思議なことに野鳥の姿を見なくなりました。
M 撮影日:2011年5月14日
場所:公園
コメント:舳倉島港から少し歩いた場所に公園があります。この場所では,ツメナガホオジロ,ヤツガシラなどの珍鳥が出現し,2011年はシマノジコが居ました。屋根がある休憩所もあるので雨宿りもできます。
N 撮影日:2011年5月14日
場所:舳倉島港
コメント:へぐら航路の定期船がこの港に着きます。港には島で唯一の自動販売機(お茶,ジュース,コーヒ)があり,商品価格は本土と代わりがありません。
O 撮影日:2011年5月14日
場所:伊勢神社
コメント:伊勢神社は「やしろ様」とも呼ばれる神社で,島に鎮座する七つの小宮の一つです。昔はここに奥津比盗_社があり,島全体の総氏神であったと言われています。
 やがて奥津奥津比盗_社が島の南西に移転してからは,この社が伊勢信仰の中心となり8月の例大祭が海士町で行われるようになるまでは,神輿の御仮屋としてにぎわっていました。
 境内の右手に自生する「タブ」の木は,舳倉島で唯一の大木で,神の依代として昔から島民の尊崇を受けてきました。
P 撮影日:2010年5月14日
場所:餌付け場所
コメント:つかさの裏から校庭の裏に続く,篠竹の小道には3箇所の餌付け場所が作られており,自然の苔が生えています。
 この場所では,シマゴマ,コマドリ,コルリ等を撮影しました。
撮影日:2007年10月25日
場所:へぐら航路
コメント:舳倉島を出航した定期船です。この日の波は静かなようです。
撮影日:2006年10月27日
場所:舳倉島
コメント:2006年秋の遠征の帰路で,輪島に向かう船からの撮影です。舳倉島は,平坦な島であることが判ります。
撮影日:2008年5月14日
場所:オオミズナキドリ
コメント:へぐら航路の定期船と併走してオオミズナキドリが飛ぶときがあります。
 この日は波がきつく,船は良く揺れました。